うたた寝に

うたた寝に恋しき人を見てしより
夢てふものは頼みそめてき

小野小町

どのうたにしようか迷いに迷って居たら思ったより日が経ってしまったわ。

夢と云うものを頼りにするようになってしまった、
可愛らしくも切なくて苦しいものね。

今日は先生が、「みつさんみたいに遅くまで残る事を苦にしない相手は俺としては有難いけどね。だからそう云う(残業を苦としない)考えは別に良いと思うけど」「遅くまで残ってる時の話し相手が居るのは丁度良い、その方が仕事が捗らない時もあるかも知れんけど、だらだら仕事しながらの話し相手が居るのは良いな」と仰って下さったわ。
私と居残るのは嫌では無いのね、良かった、と少しほっとしたわ。先生が如何思っていらっしゃるか分からないまま、何となくずるずると一緒に残ってしまって居たから。寧ろちょっと待ったりしてしまって居たから。本当は嫌だとか思われて居たら如何しようかと思って居たのよねぇ。

同じ時間や出来事を共有して居るか否かって大きいわよね。

私は多分、誰の事も好きで、誰の事も好きじゃなかったのでしょうね。

本当、不要な命だわ。

私に課せられて居たけれど手が回らなくて取り掛かれて居なかった作業があって。漸く取り掛かったけれど面倒臭くなってぼやいたら、先生が手伝って下さったわ。先生もやりたい事があったのに。本当、斯う云う所、面倒見が良くて優しいわよね。でも今日だけでは終わらなくて、そうしたら先生が続きはまた別日にしようかと仰って、日程も設定して下さって。先生のメモに「みつと入力」と記入されて居て、何故だか笑ってしまった。申し訳ないやら嬉しいやらと云う感情。勿論私の作業を手伝って頂いて居るのだから申し訳ないのだけれど。

それで。帰途のタイミングが被ってしまって、先生と別れる所まで一緒に帰ったわ。一緒に帰って居ても、前程は緊張しなくなったなぁ、と思ったり。良くも悪くも、一緒に居る事に慣れて来たのね。

何だか無性に疲れたわ。