【トイレの上から】怖いコピペ総合【誰か覗いてる】
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#583 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
俺達は一瞬ポカンとしたが、その直後に
ガタガタガタッ!
と、三階へ上がる階段に積んであったパイプ椅子や机が崩れた。
もの凄い音が響いて、その音と同時にBが
「ヤバイんじゃないか!?ヤバイんじゃないか!?」
と取り乱し始め、Aは恐怖をかき消すような大きな声で
「偶然だろ!廃墟だし!廃墟だし!」
と怒鳴りだした。
そして俺は…俺の目線は、少し開いたトイレの隙間に釘付けになって声が出ない。
俺は、隙間の目線と目が合ってしまった。
その瞬間、体温がグンと下がるのを感じた。
実際に下がったかどうかは分からないが、とにかく寒気が凄かった。
固まっている俺に気づいたAも、俺の目線の方向を見て
「ヒィッ!!」
と一瞬甲高い声を上げて、完全に固まった。
Bの
「ヤバイんじゃないか!ヤバイんじゃないか!」
と言う声が、相変わらず聞こえていた。
:10/03/17 19:20 :SH001 :u1tQ2xO2
#584 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
しかしそれが、どんどん別の声に聞こえてきた。
いや、だんだんと言っている内容も声も別人に変わっていった。
「ヤバイんじゃないか!ヤ!なんで、な!」
Bでなく、女の声で
「なんで、なんで!こ!ここ!」
「ここここここここここここここここ。」
と、言っているように聞こえた。
Bの方を向きたいが怖くて、向けない。
Aも同じ様子だった。
Bの声はずっと「こ」が続きっぱなし。
しかしそれは、長い時間に感じたが、実際は数秒だろう。
その時、外からクラクションの音が聞こえてきた。
Cが呼んでいるのが明らかなのは分かるが、俺は怖くて動けない。
そしたらAが急に俺に
「動くな!待っとけ!」
と言って、全速力で走り出し部屋を出て行った。
数分後、Aが戻ってきて
バシン!バシン!
と、動けない俺とBに強烈なビンタをした。
:10/03/17 19:21 :SH001 :u1tQ2xO2
#585 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
俺とBが我に返ってAと目を合わすと、三人で全速力で部屋を出て車に向かった。
Aは走りながら
「大変な事になっている。」
「いいか?いいか!?これから直ぐに帰るからな!」
「車に戻っても、何も言うな!いいか?」
と、俺達に息を切らしながら言った。
車に戻った俺とBが、見たものは。
泣いているCの隣で、白目で泡を出しながら意味不明な事を叫んでいるDだった。
俺達は無言で車に乗り込み、廃墟を後にしてAの家に帰った。
Aの家の着く頃には、Dがいつの間にか眠っていた。
後日談になるが。
本当に最悪な事態になったのは、その翌日からだった。
また明日、廃墟に坊さんと行く事になっています。
廃墟に関して。
この話をここに書いたのは、廃墟に軽い気持ちで行って欲しくないからです。
俺達のように、最悪な事になる危険性があります。
この書き込みは、AとBとCの許可を得て書きました。
他の人に、俺達のようになって欲しくないとの想いからです。
明日の夜、Dとその両親も含めて坊さんと廃墟に行きます。
俺等にとって、またCの為にも。
そして…。
何よりDに、元に戻って欲しいからです。
:10/03/17 19:22 :SH001 :u1tQ2xO2
#586 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
:10/03/17 19:23 :SH001 :u1tQ2xO2
#587 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
:10/03/17 19:24 :SH001 :u1tQ2xO2
#588 [七氏]
あげー
:10/03/20 17:44 :831SH :OzY9UoM2
#589 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
なんか廃墟の続きあったから貼る
:10/03/20 21:39 :SH001 :MZyxA8xM
#590 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
御祓いに行ってきました。
御祓いは今回で十四回目で、私とA、B、Cにとっては最後の御祓いでした。
また、元凶となった廃墟(正確には跡地)での最初で最後の御祓いになりました。
後はDの回復を願うばかりです。
―後日談―
Aの家に着いた後、とりあえずDをベットに寝かせて俺達は床に雑魚眠した。
怖いので電気はつけたままだった。
どのぐらい寝たのかは分からないが、突然のBの
「ヒィッ!」
って叫び声にビックリして目が覚めた。
と同時に俺も
「アァ!!」
と、叫んでしまった。
ベットの上で、無表情に俺達を見下ろすDが立っていたからだ。
俺の声に気づいて起きたAとCも、Dを見て唖然としていたが、すぐにCが
「Dちゃん、大丈夫!?」
と聞くと、突然俺達を睨み付けるような目つきになり、甲高いダミ声まじりで首を上下に少し振りながら
「ヴヴ〜、ヴヴ〜…。」
一瞬、止まって
「ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ!」
笑い声でもない、抑揚のない「ケ」が延々と続く。
壊れた玩具のように、全く止まらない。
大きく横に不自然に開いた口からは唾が飛び出し、口端からは涎が垂れていた。
:10/03/20 21:40 :SH001 :MZyxA8xM
#591 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
それを見て、Cは泣きながら怒り
「ふざんけなんよー!!よー…。」
Cの声もそれなりに大きい声だった為、隣人が壁を蹴って苦情を言ってきた。
それでもDは「ケ」が止まらない状態で、俺達にもDを止められなかった。
結局俺達は救急車を呼び、Dの親にはCが連絡した。
二日後、Cから
「Dは入院する事になった。」
「明日、Dの親に全員で会って欲しいとの連絡があった。
」
翌日。
Dの親には色々と説明したが、親としては当然ながら俺達の事をとても許す様子はなく
「Dも悪いが、君達にも責任はある。」
「Dが回復しない限り、許さない。」
「こちらから連絡するまでは、Dへの面会はしないでくれ。」
と、言われた。
そして、夏休みが明けた。
DもCも休学していた。
十月に入ってから、Cが大学を辞めた。
そして、年末にCから連絡があった。
Dの親とCに付き添われ、俺達は、あの日以来始めてDと会う事になった。
:10/03/20 21:41 :SH001 :MZyxA8xM
#592 [(・´ω`・)◆hF/FePK.YI]
Dの家に上がり、大広間に通された。
真ん中の布団の上にDが座っていた。
周りにはいくつもの赤い毛糸の玉や、綺麗に隙間無く青や赤や黒色で塗りつぶされた画用紙が散乱していた。
Dは赤い毛糸を握り締めながら、なんかブツブツ呟いていた。
俺達は何も声が出せなかった。
Dの父が、俺達に泣きながら言った。
「もう、どうしようもないんだよ…。」
俺達はDを見つめたまま何も返せなかった。
Dの母も泣いていた。
Cは俯いて、黙っていた。
Dの父が
「おい、これを見ろ。」
って言って、写真を俺達に渡した。
写真は、布団の上に座るDを写した物だった。
そこにはカメラを睨みつけるDと、写真全体に広がる人の顔。
正確には、女性の輪郭が写っていた。
二枚目の写真には、Dの体を覆うような赤黄色い光。
三枚目の写真のDの顔は綺麗に半分に割れていた。
写真を見て唖然としている俺達に、Dの父が言った。
「分かるよね。」
俺達は溜め息と共に頷いた。
Dの父は、さらに言った。
「御祓いをしなくちゃいけない、Dの為にも。」
「君達の為にも…御祓い…分かるよね…。」
俺達の会話を、Dが赤い毛糸を握り締めたまま睨んで聞いていた。
:10/03/20 21:42 :SH001 :MZyxA8xM
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