とばかりを

頼れる相手なんて居ない。独りで、頑張らなくちゃ。独りで、どうにかしなくちゃ。見下されるのは嫌い。見返さなくては。能力が足りない。ああもういっそしんでしまいたくなる。精一杯で、いっぱいいっぱいで、もうぎりぎりのところに居て。他人を気に掛けて居る場合では無いのに気遣ってしまって、ああ損な性分。それでまたいっぱいいっぱいが溢れ落ちそうになる。くるしい。くるしい。

彼、なんて言っても、結局私は彼に頼るつもりもなくて。彼もきっと、頼らせてくれないでしょう？お互いにドライで、とても微妙な関係。

彼と出掛けて来たわ(´ω｀)楽しかった！
予想外のこともあったけれど、あれはあれでまぁ面白かったかな、と。彼は面白くなかったかも知れないけれど…(笑)彼にあまり構えなかったからねぇ…(笑)
そのあとカラオケに行ったりして、帰路なう。本当は家に帰ってもご飯ないし、もう少し一緒に居たかったのだけれど、私、そう云うの言い出すの苦手で…言えなかったわ。断られたら、少なからず傷付いてしまうもの…｡ﾟ(ﾟ´ω｀ﾟ)ﾟ｡

別れ際に、二度頭をわしゃわしゃと撫でられて、なんか、なんか、なんと言うか、すきってこう云うことかなって自分の気持ちを考えた。それで少し、デレてみたり、して。彼はどう思ったかしら。でもそのあと、そのデレに対してニヤニヤしたような声で、冷やかしと云うかからかいのような文句を言って来たから、少しは嬉しがってくれたかしら、と思ったり。

なんだか。さっき別れたばかりなのに、会いたい、と思ってしまうのだけれど。
ああ、私、彼のこと好きなのね。…ちゃんと、彼のこと、好きなのね。

あ、でもね、多分好きなのだろうとは思ったのだけれど、矢張りこの人とでは駄目な気がする、と思ったわ。性格が。考えが。違うし、好みじゃない。
この人の言って居ることは、「犬飼ったけど、子犬じゃなくなって可愛くなくなったから捨てる」と云うゴミクズ同然のクソ人間と一緒なように思えたのよ。
無機物でない以上、同じ姿・状態のままを保つなんて無理な話よ。そこには責任と義務も付いて回る。貴方は、そこまで考えられて居るのかしら。

模索して居る。全てのことを。呼吸の仕方さえ、考えてしまうような。

矢張り私は、もう冷めきって居るのね。居なくなることに大した抵抗も感じない。もし“それ"を伝えられても、「ああそう、いいんじゃない？」とケロリと言ってしまえるのだろうな。思うこととすれば、また名字が変わってしまう面倒臭さと、支え、かしら。

彼じゃなくて、もう一人の殿方を選べば良かったかな、と考えることがよくある。きっと彼よりも、大切にしてくれたでしょうね。優しくしてくれたでしょうね。愛情表現をしてくれたでしょうね。だからきっと、好かれて居るかを疑わしく思うこともなかった。
彼は、分かりにくいのよ。猫タイプですしね、お互いに。

野卑滑稽な人間にはなりたくなくて。匹夫の勇を翳して蟷螂の斧を振るうようなことをするのも嫌で。その癖、何事にも一知半解で、縦の物を横にもしない、呉下の阿蒙な愚者である自分に、いつも何をか言わんやと思ってしまう。
だからかしら。どこか、心の内で、外面如菩薩内心如夜叉となりたいと思ったり。
ああ、我が心は石に非ず転ずべからず、なんて言ってみたいものだわ。