とばかりを

今日、宮さんに対して、いつも以上に、異常なくらいに、素っ気ない態度しか取れなかった。ごめん、本当に、ごめんね。
今、あんまり、宮さんに近付きたくなくて、これ以上距離を縮めたくなくて。その為にはどういう態度を取れば良いのか、分からなくて。差し入れまでくれたのに、ごめん、ね。

あまり近付くと、もう今までの友達関係に戻れない気がして、そして熊さんの誤解を更に深めてしまいそうで。それが、嫌で。我儘であまりに自分勝手だと、分かって居るけれど、宮さんをきっと傷付けたと、分かって居るけれど、そうすることしか出来なくて。本当に、ごめん。

どうして友達のままで居てくれないの。どうして。
今のこのパターンは、私が好きになれなかった元彼の時と凄く似て居て、嫌な予感しかしなくて。
宮さん、私に、「結構いま貴方に依存してる」って言ってた。この、私に依存してくる感じ、本当に元彼とそっくりで。
本当に好きなら私から好きって言うから、だから、何も言わないで。関係を壊さないで。ここの関係が壊れたら、ただでさえ狭い私の居場所が、狭くなるから。関われる人間が、仲の良い相手が少なくなるから。お願いだから、何も言わないで。

選択を間違えた。間違えてしまった。きっともう、元には戻れないような。ああ、時が戻れば。
あの人に会いたい。

取り敢えず動く。兎に角動く。傍らに諦観を添えつつ。

なんか、これ、足、本当に大丈夫なのかしら。普通に痛みが走ったりするし、腫れて居るのだけれど。

愛しい場所に来て居る。嗚呼、本当に愛おしい。戻りたいと、何度思ったことか。何度願ったことか。

いつまでも振り返ってばかりではいけないと、分かっては居るのだけれど、ね。

本当に、私の人生を豊かにしてくれた場所だから。色鮮やかにしてくれた場所だから。「私」を確立してくれた場所だから。