あなたのために…

いっそのこと
このまま忘れられたら楽なのに。

そう思うくせに
私の左手には
今日もあなたの存在があって。
外した時の違和感が大きい。

それほどに、
あなたの存在が当たり前になってしまった。

どこに行くときも
何をするときも
いつもあなたを感じていたくて
自分の左手を見る。

時々外してみては
少し傾けて、
あなたと私の頭文字を見る。

あの時の幸せな気持ち。
あなたに付いていくと決めた気持ち。
思い出してみるけど
その輝きは左手のように
少し雲って見える。

この輝きの鈍さも
この細かい傷も
あなたとの歴史だと喜べる

そんな純粋な関係ならいいのに。

少し傾けて見えるこの文字は
どんな気持ちで入れてくれたのか。

全てに意味はないってわかってる。
それでもやっぱり
期待してしまう。

少しは
私の存在を認めてくれたのかなって。

久しぶりに会えた

本当は今ごろ旅行に行ってたのに。
感染症には勝てないんだ。

こんな世の中を恨んだけど
仕方ない。

そんな中でも
一日の2/3の時間を一緒に過ごせた。

たくさん笑えたよ。
それはやっぱりあなたとだから。

くすぐり攻撃
こういう時間も久しぶり。

私のこと
思い出したでしょ

正直者の手に入らないものと
裏切り者の手に入るもの。

私には、手に入らないものの方が誠実。

だって
手に入らないものは、
これ以上ないくらいの秘密を
正直に打ち明けている。

それを受け入れている私には
それ以上隠し事をする必要がないから。

でも
手に入るものは
いつだって自由。

自由に振る舞い
自由に選ぶ。

私を選ぶ必要もない。
だって
選択権が自分にあるから。

だから
私には
手に入らないあなたの方が誠実。