あなたのために…

行きたいところ
見たいもの

たくさんあるけど。

一緒に行きたい
一緒に見たい
そう思える人はあなただけ。

だから、
行けない
見られない

あなたの趣味だから。
でも、そこにチラつくものが苦しくて。

でも。
そういう時間が必要なんだ。
だから、自由な時間があって
私の幸せがあるんだ。

そう、思うことにした。

関係の良さを伝えることが
周りの目を向けさせないことにつながる。

そう思おう。
辛くて。
苦しいけど。

そう思ってるのは私だけ。
私が耐えればいいだけだから。

家族旅行って必要？
家族って
家庭って必要？

毎日当たり前に一緒にいるじゃない。

おはようも
おやすみも

ただいまも
おかえりも

毎日当たり前に。

こんなことを思ってしまう。
思っちゃいけない、
わかってるよ。

わかってるけど
心の中のぐちゃぐちゃを
全部吐き出したい。
本当は…

同じ名前を見ることが辛い
同じ字面を見ることが辛い

感じたくない気配と、
思い出したくない存在。

いっそのこと
このまま忘れられたら楽なのに。

そう思うくせに
私の左手には
今日もあなたの存在があって。
外した時の違和感が大きい。

それほどに、
あなたの存在が当たり前になってしまった。

どこに行くときも
何をするときも
いつもあなたを感じていたくて
自分の左手を見る。

時々外してみては
少し傾けて、
あなたと私の頭文字を見る。

あの時の幸せな気持ち。
あなたに付いていくと決めた気持ち。
思い出してみるけど
その輝きは左手のように
少し雲って見える。

この輝きの鈍さも
この細かい傷も
あなたとの歴史だと喜べる

そんな純粋な関係ならいいのに。

少し傾けて見えるこの文字は
どんな気持ちで入れてくれたのか。

全てに意味はないってわかってる。
それでもやっぱり
期待してしまう。

少しは
私の存在を認めてくれたのかなって。