【被爆クスノキ通じ平和訴え 福山雅治さんもプロジェクトに協力】(9/24)
長崎市は原爆の被害を受けながら生き残った被爆樹木を通じて平和の大切さを伝える「長崎クスノキプロジェクト」を今月末にスタートし、第1弾として特設サイトを開設する。同市出身の歌手、福山雅治さん(51)が総合プロデューサーとして携わり、会員制交流サイト(SNS)やラジオを通じた情報発信や募金活動で協力する。
被爆樹木は当時を知る「物言わぬ証人」とされ、クスノキ、カキなど46本を市が指定している。特設サイトでは本年度中に樹木の紹介動画や、位置を記したマップを順次公開する予定。プロジェクトは来年度以降も行う。
福山さんは2014年に山王神社(同市坂本2丁目)の被爆クスノキをテーマにした楽曲「クスノキ」を発表。クスノキは内部の空洞化や枝が伸びすぎたことにより、保存が危ぶまれていたことから同年12月に募金口座を開設。これをきっかけに市が設けた「クスノキ基金」に募金の550万円を寄託した。
基金は被爆樹木の整備保存や平和発信の財源として使われている。7月末時点で約5千万円の残高があり、うち1300万円がプロジェクトに充てられる。被爆継承課の担当者は「被爆クスノキのたくましさやストーリーを通じて、被爆の実相を後世に伝えたい」と語る。
プロジェクトに先立って福山さんは独自に「KUSUNOKIプロジェクト」をスタート。剪(せん)定した廃材の被爆クスノキを利用したキーホルダーをインターネットなどで販売し、利益を基金に寄付する。
(西田昌矢)
ソース:西日本新聞ニュース
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