【トイレの上から】怖いコピペ総合【誰か覗いてる】
最新 最初 🆕
#659 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
この叔父さんって人は、彼より多少年が上なんですがねぇ。その頃っていうと、日本がちょうど活気づいてましたよねぇ。当時の流行りといえば、大きなリュック背負って、みんなあっちこっち旅に出る。なんだかそんなスタイルが、若者に流行ったんですよ。
その頃、前後してからかねぇ、「カニ族」なんて言葉があったんですよ。大きなリュック背負って、両手に荷物かかえて、まっすぐ前に歩けないもんだから、人の間をぬうように、横ばいで歩くわけだ。 で、「カニ族」なんて言葉がありましたよね。
当時ね、 「北海道に行きませんか? 夏の北海道でアルバイトしませんか? 北海道に来ませんか?」 ってキャンペーンがあったんです。で、なんとなくみんな「北海道、北海道」って、そんな時代がありましたね〜。その頃のことなんですが・・・。  叔父さんは、学生で、旅が好きですから、北海道に行った。
二か月間、牧場で働いたんですよ。そんなときに、牧場のお嬢さんと、親しくなったんです。都会から来た学生に、牧場のお嬢さんは、好意をもったんですねぇ。で、叔父さんの方も、何となくこの娘のことを、にくからず想うようになった。

⏰:10/06/29 02:20 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#660 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
ひろ〜い草原があって。 地平線が見えて。 空が広がって。 まるでこの街とは違う。素晴らしい世界がある!気持ちのほうもぐっ〜と高揚してくるっていうのかなぁ。気分がやっぱり、違ってきたんでしょうねぇ。もう二か月もそろそろ終わろうという頃に、叔父さんがね、その娘さんに、「必ずまた来るから!」って、言ったんですねぇ。
で、東京に帰ってきて、大学を卒業して、社会人になった。こうなるとけっこう忙しいんですよね。時間に追われてる。毎日毎日が、ほんとうに慌ただしく過ぎていく。
そうこうするうちに、一年が二年、二年が三年と経ってしまった。「ああ〜、気がついてみれば、旅にもずいぶんと行ってないなぁ〜。どっかに行きたいなぁ〜。」て思ってた。で、友人に連絡してみたら、その友達の方も、「う〜ん、昔はね〜、あっちこっち行ったのになぁ〜。どっか行きたいよなぁ〜」ってことになったんで、「おい、どっか行ってみようか!休みとって、どうだ?」って話になった。
「うん、俺はかまわないけど・・・・・なんかあるのかい?」と言ったんで、「俺さ〜、学生の時に、北海道の牧場で働いた事があったんだよ。その時に、その牧場の娘さんと親しくなってねぇ。また来るって約束したんだ。かわいい子でね、どうしてるかな〜。結婚してなきゃ、まだいると思うんだけど。会ってみたいような気もするしね」と言ったんで「ああ、そんなことなら、いいんじゃないか。北海道にしようよ!」って、話がまとまったわけだ。    休みをとって、二人。大きいリュックを背負って行ったわけですよ。

⏰:10/06/29 02:21 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#661 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
当時ですから、時間かかるわけだ。そして、北海道の大地に着いた。
ひろ〜い草原。   地平線がある。   空が広がってる
「おい、いいなあぁ! 北海道すげぇなあ」、「おう、広いだろ?」、「広いなぁ〜」、「俺ここでもってさぁ〜、二か月バイトしてたんだぜっ」、「へぇぇ〜」てなこと言いながら、二人、気持ちよーく歩いてた。
と、友達が「おい、北海道なぁ、広いのはわかるんだけど、さっきからまったく・・・・人に会わないなぁ・・・・」
「あぁ、それにしてもおかしいなぁ?いくら広い北海道だっていったって、そこに牧場があって牛がいるだろ? 番小屋はあるし・・・・誰かはいるはずなんだけどな??」
ってな話しながら、またずっと歩いてった。やがて丘の向こうのほうに、建物が見えてきたんで、「おい、あれだよっ、俺あそこにいたんだよ!」、「へぇ〜」、「ほらおまえ、サイロが見えるだろ?」、「あぁ」「あそこだよ、懐かしいなぁ〜、変わってないなぁ〜全然」言いながら二人、だんだんだんだんと近づいてった。やがて建物に着いたんで、「こんにちは! こんにちはー!ごめんくださーい!」声をかけるんですが、・・・・・・・・・・?   全然返事がない。

⏰:10/06/29 02:24 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#662 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
「えっ?」 と思って中に入ってったんですが、人の姿がない。「えぇ?!お〜い、誰もいないなぁ?」 おおらかなもんだなぁ〜ってな話してて、「じゃあ、どうしようか?少し待ってようか。そのうち誰か来るだろ?」てんで二人が、てきとうにその辺のところに腰かけて、待ってた。
  ・・・・やがて
ブォォォォォォォォ・・・・・・・
自動車のエンジン音が聞こえて、見ると、向こうのほうから、軽トラックがやって来る。なだらか〜な傾斜地を、だんだんだんだんこっちに向かって走ってくるんで、「あぁ、こっちに来るな」と思ってると
ブゥウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・      ・・・・・・ギッ!
・・・・・・・停まった。   ドアが開いて、男の人が降りてきたんで、「あ、どうもこんにちは! どうも、お邪魔します」というと、「おう!」ひょいっと見ると、その人、見覚えがある顔なんですよねえ〜。
「あ? お久しぶりです。・・・・覚えてますか??三年前にここでアルバイトしてた・・・・」と言うと「おう、おう、おぉぉぉぉ! あんた、おい、よく来たねえ!」、「ええ、あのぉ、しばらくぶりにお邪魔しました」、「ああ、そうか・・・・・ねぇ」
「ところで、あのぉ・・・・・、誰もいないんですね。今日、何かあるんですか?」

⏰:10/06/29 02:25 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#663 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
「あ、あぁ・・・うん。いや〜世の中って、おかしなことあるもんだねぇ」、「・・・・・・えっ?」
「いや、ねぇ・・・・・。ほら、あんたと仲の良かった娘さんいるだろ?」「ええ・・・・」
「実はねぇ        ・・・・・・・あの子、亡くなったんだよ・・・・・・・」
. 聞いて、 「えっ!」叔父さん、驚いた。少なからず、彼女と会えるのを楽しみにしてたんですよ。ところがやってきたならば、亡くなったって聞いたんで、そりゃショックですよ。
「・・・・・亡くなったんですか・・・・・・」
「あぁ、葬式がすんでねえ、実は今しがた、墓に埋葬してきたとこなんだよ。」
「・・・・・・はぁ」
「おかしなもんだねぇ〜。あの子が亡くなって、お墓に入ったその日に、あんたが偶然やって来る。こんなことってあるんだねぇ。」で「そのうちみんな帰って来るからさぁ、待ってなさいよっ」と言うんで、待っていると、そのうち、だんだんだんだん皆帰ってきた。

⏰:10/06/29 02:27 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#664 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
「おー、しばらくだね!」
「ええ・・・・」、「よく来たね!」  知ってる顔がいくつもある。で、皆が、「はぁ、なるほど・・・不思議なもんだねぇ。こういうことがあるんだねぇ。あの子があんたを呼んだのかねぇ〜」ってな話になってきた。
そうすると、牧場のご主人が、「今日はうちに泊まっていきなさい。明日、あの子の墓でも行って、線香でもあげてやってくださいよ、・・・・・ね?」
「はい、・・・・・・そうさせていただきます」 なんだか急に寂しくなってきちゃって。気分がぐっーと落ち込んできちゃったんです。
それでも、なんのかんのと、昔の話に花が咲いた。そうこうしてるうちに、時間が過ぎて。「いや〜、そろそろ・・・・・休もうか」ということになった。
と友人が、「おまえさっ、いろいろと思うところもあると思うからさぁ、俺はみんなと一緒に寝るから、おまえは一人部屋で寝ろよ」と言って、・・・・・行ってしまった。
部屋んなかで一人黙って、あれこれと昔のことを思い出して。そのうちに、 うつら、うつら・・・・とし始めた。いつしか、眠ってしまったんですねえ。 夜中も過ぎた。 間もなくすれば、日も上がるだろうという、そんな時間、北海道ですからねえ、やっぱり冷えてくるんですよねぇ。

⏰:10/06/29 02:28 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#665 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
“う゛っー”  目が開いた。         「ん?   ・・・・・・・なんだろう?腕が重い。」
「う゛っ、いや・・・・・・・うっ、あれ・・・・・・・?」    “んん! うっ”
ひょいっ と、横を振り向くと・・・・・・・・・自分の腕の上に、黒い髪がのっている。      長い髪の毛・・・・・・・。
”ん? なんだろ??誰かが、自分の腕を枕に寝てるんだ?おいー・・・・・” と思って、  顔を、のぞきこんでみた。       瞬間っ!
「うわぁぁぁーーー!あぁぁぁーーーー!ーーーー!」
悲鳴を上げた!その悲鳴を聞いてみんなが来た。どどどっと来て、
「おい、どうした?」 「どうしたんだ!」 「なにがあった?」
「いや、あの・・・・・・・   ハアハア、ハアハアハア・・・・・・・う゛っ!   ハァァァ」
みんなも驚いた!なんと、彼の腕の上で寝ていたというのは、   その亡くなった娘さんだったんですよね。   白い死装束に、薄い死化粧して、まるで眠っているかのよう・・・・・・・・。

⏰:10/06/29 02:29 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#666 [七氏]


⏰:10/06/29 02:31 📱:SH904i 🆔:CMbaij16


#667 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
「いや、寝てたら・・・・・気がついたら・・・・・彼女が寝てたんですよ・・・・・いやぁ」
自分でもなにがなんだか全然わからない。まわりも驚いた。一体こりゃ、どういうことなんだよって。。。。昼間確かに、埋葬したはずの娘さんが、彼の隣で寝てるわけだ。
「えっっ」 「なんだおい・・・」 「気味悪いなぁ・・・」 「いや?もしかすると、彼女があんたに会いたくて、やってきたのかもしれないねえ・・・」 って言う人もいて・・・・
翌日、昼になって、皆、彼女をまた埋葬しに行った。線香あげて手を合わせた。そのとき、叔父さんは無性に悲しかったし、辛かった。で、帰ってくると、牧場のご主人が、「あんたもこんなんで、気持ちも落ち着かないだろうから、もう一晩、泊まっていきなさいよ」
「はぁ・・・・・・ありがとうございます」
「うん、そうしたほうがいいや」
で、またみんなでいろいろ話をするんですが、なんだか今一つ、盛り上がらないんですねえ。やがて・・・・・時刻がどんどん過ぎて・・・・・。「さぁ、じゃあみんな、寝ようか」って話になって とまた、その友達が、叔父さんの気持ちを察して、「おまえ、どうだ? 今日も一人で寝るか? 俺は向こうで寝るから」と言って、行っちゃった。

⏰:10/06/29 02:31 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


#668 [キリ∽ルシファーゼ@植民地◆Rip...6jGI]
叔父さん、また一人になっちゃった。

神経がやたらピリピリとして、起きていたんですが、やがて疲れが出てきたんでしょうねぇ、いつの間にか眠ってしまった。夜中も過ぎて、かれこれすればもう夜明け。 ・・・・ゾクッと寒気がして。  “う゛っー”目が開いた。
“うん? ・・・・腕が重い!”  「えぇ?!なんだ、う゛っ、  うっ・・・・」
その時、 “待てよ??” なんだかみょーな気がしたんですが、ゆっくりと横を見ると、、、、、
“うっ!  ・・・・自分の腕の上に黒い髪がのっている!”
”そんなぁ?!”と思って見る気はないんですが、わかっちゃいるんですが、もう一度確かめてみようと思って、    見た瞬間に、
「う゛っ!うわぁぁぁぁぁーーーー!」
悲鳴が上がった。またみんな飛んできて見れば、叔父さんがガタガタガタガタ震えている。皆も驚いた!一度ならず、二度なんですよねえ・・・・・・・。     腕で寝てる・・・・・。

⏰:10/06/29 02:32 📱:PC 🆔:rOqsqn2w


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194