あの日から、ずっと…
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#71 [七氏]
親父は表情を変えず
「だからどうした?」

俺は何かが切れた気がした。

「お前が殺ったんだろ!!この人殺し!!…母さんだってお前が殺したんだっ!!」

母さん、そう言った瞬間親父の顔が変わった。

⏰:08/12/12 14:09 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#72 [七氏]
「じゃあお前に何ができる!?生き返らせることができるのか?しかたないんだよ。みんな決まっていたことなんだ…」

俺は何も言えなくなった。
言ったことを後悔した。

なんで母さんのことを口にしてしまったんだろう…

⏰:08/12/12 14:12 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#73 [七氏]
俺の母さんは、俺が産まれてすぐに亡くなってしまっていた。
死因は俺にも当時まだ3歳だった姉にも聞かされていなかった。

小さな頃一度だけ、
「母さんはなんで死んだの?」
と姉貴と聞いたことがある。

その時親父は悲しそうに
「決まっていたことなんだよ」
と言ったのを覚えている。

⏰:08/12/12 14:16 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#74 [七氏]
それから暗黙の了解というか、母さんに関わる話はしなかった。
してはいけない気がした。


しかし、今はそんなことを言っていられない。

過去を知る必要があるはずだ。

⏰:08/12/12 14:18 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#75 [七氏]
「親父、過去のことを教えてくれ。これ以上隠すのはやめてろよ。俺は過去を知りたい。」

俺は親父の目を見て今の想いをしっかりと伝えた。

親父は目をつむって暫く黙っていたが、ゆっくりと話しはじめた。

「信じるかどうかは、お前次第だからな。俺は真実しか話さない。」

⏰:08/12/12 14:22 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#76 [七氏]
親父から聞いた話は俺にとって物凄く衝撃的だった。

「…嘘だろ?」

嫌な汗が頬を伝う。

「嘘だと思うだろう?残念だけどなぁ全部本当なんだよ。」

親父は無理に笑ってみせた。

⏰:08/12/12 14:25 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#77 [七氏]
親父の話はこんな感じだった。


小さい頃から不思議な力(霊感とは少し違う)をもっていた親父はたまに未来が見えたりしていたそうだ。勘も鋭く、賭け事には必ず勝っていた。

未来が見える。一見いい響きのこの言葉だが、実際は残酷だった。

⏰:08/12/12 14:29 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#78 [七氏]
この能力のデメリットは“変えられない”ことだった。

見えた未来は幾度挑戦してみても変えられなかった。

仲のよい友達の死や招かれる大きな事故も、一度として防ぐことはできなかった。

⏰:08/12/12 14:33 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#79 [七氏]
本人に言ったところで、不吉なことを言うなと言われ、当人が亡くなれば周りからはお前が殺った、お前のせいだと罵られた。

大きな事故の場合は余計だ。
下手したら自分がテロだと間違われ兼ねない。

大人になるにつれて親父は“見えても”言わなくなった。

⏰:08/12/12 14:37 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


#80 [七氏]
そうして関わらないことによって見えているのに助けられない罪悪感から逃れてきた。

そして、母さんと出会った。

会った瞬間、母さんの結末(オワリ)が見えてしまったらしい。

親父はやはり関わらなかった。

その頃は逃げることに慣れてうまくなっていたらしい。

⏰:08/12/12 14:41 📱:SH906i 🆔:OVMyvRK2


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