あの日から、ずっと…
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#56 [七氏]
頭が真っ白になったのは、これが初めてだった。
あれは…姉貴?
少し距離があってよく見えないが、それは確実に姉貴だった。
助けたいのに体が動かない。
呼びたいのに声がでない。
俺は無力だ。
:08/12/12 13:27
:SH906i
:OVMyvRK2
#57 [七氏]
微かに出た声。
「姉貴…」
それは弱くて小さくて、情けなくなる程震えた声だった。
切り刻まれる瞬間、姉貴と目が合った。
「生きて、」
涙を流して消えた姉貴。
「貴方は…ですか?」
:08/12/12 13:30
:SH906i
:OVMyvRK2
#58 [七氏]
目が覚めると涙が出ていた。
嫌な汗が尋常じゃないほど体を濡らしていた。
少し呆然としたあと、思い出して急いで姉貴の部屋へ走った。
どうか、生きていてくれ―
:08/12/12 13:33
:SH906i
:OVMyvRK2
#59 [七氏]
「姉貴!!」
半ば叫ぶように呼び、勢いよくドアを開けると姉貴が寝ていた。
「なーに?こんな夜中に。」
姉貴は生きていた。
俺は安堵しそこで泣き崩れた。
:08/12/12 13:36
:SH906i
:OVMyvRK2
#60 [七氏]
姉貴に笑いながら馬鹿にされた。いつまでも子供だなあって、そう言いながら背中を叩かれた。
いつもの姉貴だ。
あれはただの夢だった。
俺は照れ笑いしながらいつもは言わない「おやすみ」を言った。
姉貴からの「おやすみ」を背中で聞いて再度眠りについた。
:08/12/12 13:40
:SH906i
:OVMyvRK2
#61 [七氏]
んで起きたら姉貴死んでたオチだろ
:08/12/12 13:45
:W61P
:enzdycZg
#62 [七氏]
翌日、目覚めると姉貴がリビングで身支度をしているとこだった。
「今日は彼氏とデートなの。」
笑いながら悪戯っぽく
「あんたも早く彼女つくりなよ」
と言って家を出て行った。
「余計なお世話だ馬鹿。」
俺も笑いながら見送った。
家族が大切だと気付けた。
:08/12/12 13:45
:SH906i
:OVMyvRK2
#63 [七氏]
家族を大切にしよう、あの夢で気付けた。感謝しなきゃな。
なんてことを思いながら俺は再度眠りについた。
―けたたましい電話の音で目が覚めた。
:08/12/12 13:47
:SH906i
:OVMyvRK2
#64 [七氏]
心地よい眠りについていた俺は苛立ちながら電話まで向かった。
なにげなく受話器を握った瞬間、鳥肌がたった。
嫌な予感がする―
:08/12/12 13:48
:SH906i
:OVMyvRK2
#65 [七氏]
予感は当たった。
姉貴は交通事故にあった。
いや、正確には自殺。
ホームから通勤ラッシュの電車に飛び込んだらしい。家を出てから1時間ほど経った時だった。
余りにも原形を留めていなかったので住所を突き止めるのに時間を要したらしい。
:08/12/12 13:52
:SH906i
:OVMyvRK2
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