ぞっ‥とする怖い話
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#404 [七氏]
私が幼い頃に体験した話
ある日私は一人で近所の公園で遊んでいた。
いつも通り砂場でお団子を作ったりお山を作ったりして砂遊びを満喫していた。
夕方になり、もうそろそろ帰らなければ母に怒られてしまう時間になった。しかし、そこは子供。そんなことは気にもせず砂遊びに夢中。
すると、公園の入り口付近から声が。
『ちえちゃーん(仮名)、夕飯できたわよー』
お母さんだ、お母さんの声がする。私の帰りが遅いから迎えに来てくれたんだ。
:10/06/08 06:13
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:u8HtIPp.
#405 [七氏]
しかし私はもう少し遊んでいたくて、怒られるとは思いつつも母の方には目もくれず
『もうちょっとだけ遊んで帰るー』と言った。
すると
『すぐ帰ってくるのよ』と母の言う声が聞こえた。
私はあれ?と思った。何で怒らないんだろう。母は門限等といった時間のことにはうるさくて(就寝時間やゲームは1日何時間とか)少しでも時間が過ぎるとものすごい怒る人だった。
そんな母がまったく怒らなかったのだ。
不思議に思いつつも、私は遊び続けた。遊びながらも母の声がした公園の入り口付近に目をやると母の後ろ姿が見えた。
『あれ…お母さんあんなエプロンしてたっけ』
その日母はいつもしているエプロンとは違う、別の種類のエプロン(今思えばエプロンじゃなくて普通の洋服だったかも)をしていた。
:10/06/08 06:22
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#406 [七氏]
それから15分か20分くらい経った。
周りで遊んでいた子ども達もいなくなり、辺りも本格的に暗くなりだした。
お腹も空きはじめた私は家に帰ることにした。
『遊びすぎちゃった…お母さん絶対怒るだろうな』とビクビクしながら私は家路を急いだ。
家に着き、恐る恐る玄関を開け『ただいまー…』と言うと予想通り、
『何時だと思ってるの!こんな時間まで遊んでちゃダメでしょ!!』とカンカンな母がいた。
お説教を受けつつ、私はふと母のエプロンに目をやった。『あれ、さっきのエプロンじゃない…』
説教が終わり、私は母に聞いた。『お母さん、さっきのエプロンは?新しいエプロンは脱いじゃったの?』
:10/06/08 06:30
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#407 [七氏]
母『新しいエプロン?何のこと?』
私『さっき迎えに来てくれた時にしてた真っ白の…お母さんしてたじゃん』
母『何言ってるの!お母さんは白いエプロンなんて持ってないし、そもそも迎えになんて行ってません!』私『うそ!だって…』
母『変な事言ってないでサッサと手洗ってうがいしてきなさい!(怒)』
私は信じられなかった。だってその“母らしき人”はちゃんと私の名前(ちえ←仮名)と私を呼んだのだ。それに、その人物の呼び声に返事をし会話をしたのは私だけだったし、誰か他の子どもの母親とは考えにくい。
私はなんだか胸がモヤモヤしてすっきりしないままだった。
しかし当時幼かったので、一晩寝ればそんなことはすぐ忘れてしまった。
:10/06/08 06:39
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#408 [七氏]
それから数日後。
私は再び一人で公園遊んでいた。その日も夕方になっても一人で遊んでいた。
すると
『ちえちゃーん、ご飯できたわよー』
その声は、またしても私に向けての言葉だった。
その瞬間、私は忘れていたあの出来事を思い出した。そして同時に言いようのない恐怖にかられた。
『も…もうちょっと遊んでから帰る…』
『そう…早く帰ってくるのよー…』
私は冷や汗を尋常じゃない程ダラダラ流し、心臓はバコバコ鳴り、今にも泣き出しそうだった。
お母さんじゃない!
子どもながらに直感でそう感じると同時に、ものすごい嫌な感じでいっぱいになった。勇気を振りしぼり、ちらっとそちらに目を向けた。
公園を去るその後ろ姿…白いエプロンの女。
私は金縛りにあったかのように、その女から目を離せずにいた。すると、その女の足が止まった…自分の血の気が一気に引いていくのが分かった。
:10/06/08 06:50
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#409 [七氏]
その瞬間、人間の本能なのだろうか。『やばい』と思ったその一瞬で、金縛りが解けた。私は幼いながら危機を察知して、公園から急いで走って逃げた。
柵(柵といっても悠々飛びこえられるくらいの)を飛び越え、一目散に家へ向かって逃げた。振り返る余裕もなく、ただただ走った。
家の前まで着くと、玄関前に母がいた。ちょうど夕飯の買い物の帰りだった。
その時には私はもう泣きじゃくっていて、母に飛びついてわんわん泣いた。
母親は最初、夕飯の支度が遅れてダダをこねてると思ったらしいが、私の異様な泣き方を見ておかしいと思ったらしい。
とりあえず家に入り、落ち着きを取り戻してから私は母にすべてを話した。母はしばらく一人で公園で遊ぶのはやめなさいと言った、私もそう思った。
:10/06/08 07:00
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#410 [七氏]
:10/06/08 07:06
:SH905i
:lh12Zfb2
#411 [七氏]
それからしばらくは、母に登下校の時も付き添ってもらった。
家バレしてるんじゃないかと、家の中にいる時や寝る時までもビクビクしながら泣いていたが、母や父が優しくなだめてくれたので、だんだん私の怖さも薄れていった。
母や父も、私の異常な怖がり方や泣きっぷりをみて、私の勘違いやイタズラとは思えなかったらしく、真剣に対処してくれた。
警察にも一応連絡をして、家の周りや近所を巡回してくれるようになった。
でも、今だにその女がなぜ私の名前を知っていたのかはいくら考えても分からない。
それから何ヵ月か時が流れたある日、隣街で幼児を狙った変質者が捕まった。
犯人は女。女児だけを狙い自分の家に連れ込んだりしたという。
白いエプロンをつけていたかは…謎。
:10/06/08 07:12
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