マツシンで松っちゃんが
話してたお話。

ある芸能人(確か室井滋さん)がドラマの撮影が押して
夜遅くに帰宅した時の事。
自宅マンションに着きエントランスでエレベーターを待っていた。エレベーターが一階に降りてくると中から黒いパンツに上着、ｷｬｯﾌﾟを目深にかぶった男性が降りて来て彼女とぶつかった。
謝りもしない男に彼女はイラついたが仕事の疲れもあり、早々と部屋を目指した。
部屋に着き上着をかけていると自分の上着に赤いインクの様なものが着いている事に気がついた。
『どこで着いたのだろう?』っと考えたが思い当たる節もなくタオルで拭いて床に着いた。

翌日、仕事に出掛ける時マンションの前に数台のパトカーが停まっていた。気にはなったが仕事があるので現場に向かった。

昨日より早く帰宅して食事をしているとｲﾝﾀｰﾎﾝが鳴った。
覗き穴を見ると制服を着た警官が立っていた。

『どうしました?』と聞くと
『昨日の夜、下の階で殺人事件がありまして、昨晩不審な人間を見ていませんか?』と尋ねてきた。
彼女にには心当たりがあったが、ここで答えてしまえば芸能人である彼女はマスコミに追い回されめんどうな事になってしまうと考えてしまった。
だから『見ていない』と答えた。すると警官は帰って行った。

数日が過ぎ、テレビでマンションで起きた事件の犯人が捕まったというﾆｭｰｽがやっていた。
彼女は画面を見て背筋が凍りついた。



なんとその捕まった犯人はあの日家を訪ねて来た警官だったのだ。犯人の男は偽物の制服を着て警官を装い、目撃者を探していたとの事。
もしあの時ドアを開けていたら…