俺が喋るのをやめる頃にはもう人ひとりの力ではあり得ないくらい、体が窓からはみ出ていたんだ

でも相変わらず性別も年齢もわからない
それでめ俺を見ている事と男がこんなになった原因がアイツである事は、直感的に感じていた

俺は急いで男の両脇にしがみつき、勢いをつけて体重をかけてグングン引っ張った、でも少しずつしか男の体は動かない

アイツはと言うと、窓からスーっと体を伸ばし頭はこっちに向かって来ていた、ゆっくりと

俺は怖さが限界で男をその場に置いて逃げてしまった。

泣きながら走って家に帰って、警察に電話するか迷った

でも俺は男を見捨てた罪悪感から電話できずに朝まで震えてた

次の日の出勤の時、朝から少し早く出て昨日現場を見に行ったけど男の自転車が昨日と同じ場所に倒れてた

例の窓は閉まっていて何事もなかった様だった

俺はその日の帰りから少し道を変え遠回りして帰ってる

月末の給料日には中古の自転車を買った

あの男は無事だったのか
俺は最低な事をしてしまった

長々とゴメンな
ココに書いたら少し気が楽になった

早くお金貯めて引っ越したいよ