私立織愛学園＊８０

[寮一階/階段]

伊織先生

あっ。先生、こんばん……………。

(通り掛かった相手をしゃがんだまま見上げ微笑み挨拶をしようとするが目の前に雑誌が落ちてくればそれをじっと見つめた後眉を潜め"面白いですか"とぽつりと尋ね)

[寮/階段]

椎葉

今日の袋綴じはめちゃくちゃ楽しみにしとってんぞ!…これ見て見ろっ
こうなったら､ただの紙でしかないんやぞ!!この野郎…
(相手の様子などお構いなしに怒りをぶつけ始め落とした本を掴んで破れた袋綴じのページを見せて最後の方には全国大会決勝で負けたような悔しさを滲ませ)

[寮/階段]

常盤

面白い面白くないやない､エロかエロじゃないかや…
(椎葉に詰め寄った状態から相手に顔を向け悲壮感に満ちあふれた表情で言うと"私の青春はお亡くなりです"と肩を落として)

<寮/階段>
伊織

…………………

…………。
(相手のエロ本に対する熱い愛？に呆気にとられたように相手を見上げ)

ぶふっ！

(口から飴玉を吹き出しそうになり口をおさえて、くつくつ笑うがちらりと相手に視線を戻し笑い震える声で)

す、すみません、先生
ぷっ。そん、そんなにいい特集ても？←

[寮一階/階段]

椎葉くん

んー…でも結局飴しかあげられなかったしなあ。…食堂、今度行こうね。約束っ。

(しゃがんだまま組んだ腕を足の上に乗せそこに顎を置き相手の言葉に弱々しいがどこか嬉しそうに笑み)

あ、僕？…僕は常盤。そっちは？

<寮/階段>
常盤

あ、はい。
お腹空いたらまず、用務員室に行きますね！
(じゃあ、と相手の好意ある言葉に嬉しそうに笑い、図々しくも素直に返し)

常盤さん、すね。
俺は椎葉恭平です。高２なんで♪

[寮一階/階段]

伊織先生

あーあ……、…………ってあれ？…それと同じの用務員室にあった気がする。←

(悔しがる相手を呆れたように見るもののどこか同情した声を漏らせば何かに気付き首を傾げた後、相手のそれが生徒達が先日用務員室に持ち込んできた雑誌と同じものだと分かり←)

[寮/階段]

椎葉

笑いたいんやったら笑えっ｡俺のめっちゃ好みの子やねん､これ｡過激やからとかじゃなくてピンでの初仕事やってさ
(笑いをこらえる相手の頬をつまみ軽く引っ張るとこうなる理由を優しい目をして話し溜め息をついては本を閉じ"さっきは悪い"と謝罪して)

まあ見いひん方がええかもしれんな､うん

[寮/階段]

常盤

…………まじか？まじなんか？え､もう１回言うけどまじか？
(さっきまでとは打って変わって目をキラキラさせて尋ねると少し考え"どんな感じやったか見ました？"と続け)

[寮一階/階段]

椎葉くん

あはは。…うん、わかった。

…椎葉くん、……あ。そういえば足は？平気？まだ歩くのきつい？

(素直で悪がない相手の様子に可笑しそうにし頷きその後筋肉痛の話を思い出せば足と相手を交互に見て)