>>609【続き】
「中学時代はブラスバンド部で、平和祈念式典の日はマーチング演奏し、市内を平和大行進していたんです。形は違うけれど(原爆が投下された)8月9日に音楽参加することになって、自分でも驚いています。NHKさんからいただいたオファーですが、この曲を必要としてくれる方がいるから実現するわけで。何かのお導きかもしれないですね」
歌唱参加には数万件の応募があり、その半数が県内からだった。「観覧募集と異なり、一緒に歌いましょう!という呼びかけだったので集まるかなと不安だったんです。でも、僕が思っている以上に、皆さんが歌いたい、社会課題に参加したいと思ってくれていた。長崎の多くの市民が関心を持ち、来たいと思ってくれた。その事実に感動しています」
自身の父親と祖父母は原爆を経験した。なぜ戦争が起こったのか、なぜ長崎に原爆が落ちたのか…。ロックミュージシャンを夢見ていた高校生の頃から、様々な感情が脳裏を駆け巡る。
>>610【続き】
「『なぜ』と向き合わなきゃいけない、自分なりに答えを導き出さなきゃいけない、これを表現しなきゃいけないという勝手な使命感と強迫観念に駆られていた。社会に対する感情や生きづらさを、音楽で表現するのがロックミュージック。だとするならば、『クスノキ』という楽曲は、自分なりのロックミュージックの現在地(=答え)な気がします」
音楽の力を信じ、福山は歌い続ける。願うのは平和だ。
〇…楽曲配信による収益の一部は、20年に始動した「長崎クスノキプロジェクト」を通して長崎市のクスノキ基金に寄付される。同基金は、長崎市が被爆樹木の保存整備事業費補助金として使用。同市が所有する被爆樹木の保存・整備、被爆樹木の苗木育成などの財源に充てられる。
ソース:スポーツ報知
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