>>157【続き】
「この間、非常に珍しいCherryが現れまして。あまりにも珍しい335だったので戸惑ってしまいました……1959年のCherry レッドなんですよね。59年のCherryっていうのは、カタログモデルとしては存在してないんですよ。ただ59年当時、アメリカ国内の楽器店や有力ディーラーからのオーダーを受ける形でギブソン社が生産していたという話があって。アメリカ在住の有名な335コレクターが所有していた1本が日本に渡ってきたと。試奏してみたら、確かにサウンドは紛れもなく335のサウンドで、かつとても良い音でした。
59年なのでネックは太いんですよね。ポジションマークはドットインレイ、そしてピックアップはPAF。60年代に入るとネックが細くなったり、ブロックインレイになったり、マイナーチェンジするんですよ。今回の1959年Cherryレッドの335、サウンドもコンディションも抜群にいい。いいなと思ったんですけど……ただ、ステレオバリトーン・スイッチというのがあって、それが付いているんですよ。バリトーン・スイッチの付いているCherryのES-335っていうのは、カタログ上存在しないんですね。だけどオーダーとしては存在していた可能性はあるし、シリアルナンバーも適切な番号で。うーん……、悩んでます。カタログモデルだったら即購入!……という具合にですね、335に関心がない人たちからは“なんでそんな幻みたいなものを買うかどうかで悩んでるの?”となりますよね。そんな趣味をお持ちの好事家のあなた、周囲からまったく理解されない趣味を深堀りしているあなたからのメールをお待ちしています!」