＊あずきの徒然草９帖＊

今日は一日中ずっと、Ｈ常務が私に気を使って話し掛けてくれていた。

昨日の一件があったからだと思うけど、私は何も思っていない。

と言うか、Ｈ常務が気を使うことなんてあり得ないんだもん。

私は社長に対して強い苛立ちと憤りを覚えていただけで、Ｈ常務は無関係です。

それなのに、気を使わせてしまったことは申し訳ないなと思います。

だからと言って、私も全てを許している訳ではないし、譲れない部分もあるの。

今まで負ってきた心の傷を、無かったことには出来ないんだから。

悩んで、苦しんで、その繰り返しだった。

ようやく、その繰り返しから解放される時が来ると思うと、本当に嬉しい。

何度も何度も辞めたいと思ったけど、諦めずに進んできて良かった。

もう、何も怖がることは無いのよね・・？

専門機関との話を重ねて、自分の苦しみを落としていこうと思います。

無愛想な男子のＳさん、Ｋ課長の一件も含めて、正直に言おうと思います。

長年、我慢をしていたけど、この前の社長の一言で精神的に崩れたからね。

『もう、耐えられない！』と思った時に悔し涙が止まらなくて・・

その時にはもう、最後の強行手段を選ぶ他無かったんだよね。

簡単に逃げることを選ばなかった自分自身に対する労いの形として。

そういう機関との連携を取れることを知った時に『頑張ろう』と思えたの。

『あなたが辞めることは無いんだよ。もう少しだから頑張ろうね』

その言葉を聞いた時に、すごく安心した。

『私の居場所、私の定位置は守ってくれるんだな』と思えたから。

だから、もう泣くのは止めようと思った。

はっきりと言えること。

どんなに悪口を言おうと、無視をしようと、えこひいきをしようと構わない。

出る所に出て、自分の立場が困るのは向こう側なんだから。

私は同情をするつもりはありません。

何かあれば、直接、自分の意見をきちんと話をするつもりです。

辞めるのは、少なくても私ではない。

そういう気持ちを持って、いつも通りに仕事をこなそうと思う。

うちの課の男性陣は、私のことを大切にしてくれるし、頼ってくれる。

だからこそ、このままでいたいと思うの。

そのためには、自分のことを守るための戦いをしていく必要がある。

無愛想な男子のＳさんの下でやっていた時より、すごく楽しいと思えるもん。

『課長の期待に応えたいな、頑張りたいな』と思えるもん。