＊あずきの徒然草５帖＊

そうなってくると、仕切書もその後の仕事も全て遅れることになる。

そういう状況になると、ＡさんとＴさんはピリピリとした状態になる。

確かにそれはそうだ。

Ａさん達は、自分達の仕事の他にＹさんの仕事の分もこなしているんだから。

特にＴさんは大変な思いをしているはず。

それは手伝いをしている時によく分かる。

一人で全てのことをこなすのは、本当に辛くて大変だと思う。

いくら男性陣が手を貸しても、補えない部分もあるんだろうとも思う。

だからこそ、私はささやかながら雑用的な手伝いをしている。

男性陣が補えない部分、勝手が分かっている自分にしか出来ないことを。

ＡさんとＴさんが少しでも楽になるように、必要最低限のことだけを。

ただ、ＡさんとＴさんのピリピリとした姿を見ると、少し引け目を感じる。

どこまで手を出したら良いのか、私も慎重に考えて動くようにしている。

そこで不愉快な思いをさせてしまえば、私の行動は『お節介』になる。

ただ、この一週間ずっと思ってきたこと。

『本当に私の行動は正しいのか』と。

『お節介』『偽善者』『でしゃばり』何度もこの言葉が反芻される。

『あずきの徒然草』スレでも何度も登場している嫌いな言葉。

私が何かをする毎に、Ａさん達は本当は何を思っているのか。

無愛想な男子のＳさんとＫ課長、穀物類コンビの目にはどう映っているのか。

考えるだけでも不安になる。

ただ、ここまで来たら後には戻りたくないと思うし、このままでいたい。

それに、少しでも『こいつは使えるな』と思ってくれるなら頑張りたい。

どんなに一人で心の葛藤をしていても。

それに、自分が所属していた課の風景を見るのは新鮮に思う。

普段は関わらない、穀物類コンビと真っ向から見つめていられるのも良い(笑)

『余計なことをしていません』アピールをしているのも悪くない。

今の課がますます大切に思える機会。

そう思えば、何となく乗り越えられるような気がしてきた。

不安が無いだなんて嘘。

でも、頑張っていくしかない。

明日からどうなるのかは分からない。

名無しのＳさんも大変な思いをすることになるだろうし・・

私もＹさんが復帰をするまでは、このまま手伝いをしていくだろうし・・

一緒に頑張っていきたいと思う。