自伝


感動せず終わるかも知れないが俺の人生
何小節になるか小節に収まるか
分からないが書けるとこ書けるまで
クソッタレ人生をぶん殴るか蹴るだけ

父親と触れあった記憶ない
今さら｢記憶の埋め込みしとくかい？｣
って言われたら間違いなく断るだろうな
物心ついたときから母子家庭だが
慣れちまってた。それが無情な｢時｣じゃねぇかなぁ？
小学校と住所は１、２年で転々とし
母さんは水商売に専念のみ
ベビーシッター雇って、お袋の味なんか知らない
強いて言えば中学んときの朝の不味い玉子焼き
話戻そう
小学２、３の時に時間が空けば母さんは若い兄さんを家に連れ込んだ
体重ねて何してるか自ずと悟ったが寝たフリしてた
兄さんは時におじさんだったり
｢恋人｣？は変わりどいつもご自慢ばっかり
｢お金あるから、なんでもいいな？｣
言葉には甘えたが貰ったものは２、３日で飽きてた
時には鬱陶しく思われ追い出され
金の多い方で、金ちらつかし母と俺をあやす
金は全て｢あれ｣も｢それ｣も｢これ｣も語る

感動せず終わるかも知れないが俺の人生
何小節になるか小節に収まるか
分からないが書けるとこ書けるまで
クソッタレ人生をぶん殴るか蹴るだけ

しばらくして母さんの恋人は固定され
前に戻るか聞かれたら御免だね
金持ちのおじさんが何番目かの恋人
存在感もかなり濃い人
だった
俺が小２辺りに｢車欲しくない？｣とおじさん
｢あとあとお金払うからとりあえず８００万｣と５時間くらい会話が続いた
母さんは信じてたからローンを組んだ
そこから歯車が狂った
外れたら元に戻せない
男はバックレ、俺らは騙された
よく考えりゃ予想できたのに
ほんとバカだと思うよクソッタレ
残ったのは恋心でもなく愛でもない
莫大な借金と焦りで泣いて終わり
ってわけにもいかない
自殺…
考えただろうな少なくとも母さんは
泣きながら下唇噛んだ
でも俺を生かすために母さんは生きた
クソッタレな母親だが最高の母親だ
残った借金は莫大だが｢なんとかなる｣
どうでもよくなった人生ほど頑固なはず…笑
返す宛がないから結論は自己破産
そんな俺の人生の一波乱
いや俺じゃなくて、母さんの波乱万丈かもしれない

失ったものの分、学んだことも多かった
裏切りと信用の軽薄さを学んだ
今おじさんにあったら笑顔で言うだろう
｢昔はありがとう｣