千年経ってもう一度会いにいけたらいいのにな
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#753 [水雄]
あいつと初めて出会ったのは去年の一月六日
その日はブログで知り合った友達と、中学時代からの親友とカラオケに行く予定だった
集合場所には予定より十分ほど早く到着し、僕が一番乗り
そのあとすぐに全員集合した
その直後、友人の一人が申し訳なさそうにこう言った
『ごめん!いきなりで悪いんだけどもう一人来るんだ!しかもその子、今家を出たみたい・・・』
その遅れてやって来る人物こそ、あいつだった
:12/06/25 11:23
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#754 [水雄]
続き
それを聞かされたとき、僕は少し不機嫌になった
久しぶりに友人達と心置き無く騒げると思ったのに、今まで会ったこともない人が乱入してくるなんて、その上遅刻してくるとは、
自分で言うのもおかしな話だが、クソ真面目な僕は、初対面だけどハッキリ言ってやろうと考えていた
そして、あまり関わりたくないと思っていた
その30分後、あいつは来た
『遅れて本当にごめんなさい!』
そう言ってあいつは頭を下げた、可愛らしい声だった
頭を上げたその姿を正面から見たとき、心のすべて持っていかれた
長くて綺麗な黒髪、大きな目、僕より少し背が低い
生まれて初めての一目惚れだった
『そんなもん関係あるか!言ってやる!』と意気込んでいた僕は、少しぶっきらぼうに
『早く行こう』としか言えなかった
:12/06/25 11:25
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#755 [水雄]
続き
そのままみんなでカラオケへ
それぞれ好きな歌を歌い、かなり盛り上がった
そして、あいつの歌う番が来た
決して美化しているわけではないが、正直高校生のカラオケレベルではなかった
そのカラオケの間、何度かあいつの方を見たが、なかなか顔を合わせてくれなかった
あの言い方はマズかったかな…
っていうかそんなにきつい口調で言ったかな…
とかなんとか考えているうちにお昼の時間
そのままカラオケボックスで食べることにした
ラーメンを頼んだ俺は、長かった前髪を束ねてちょんまげみたいにして食べていた
すると目の前から笑い声が聞こえた、あいつが笑っていた
『それ可愛いです!とても似合ってますよ!』
それが、あいつが俺に初めてかけてくれた言葉だった
:12/06/25 11:28
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#756 [水雄]
続き
カラオケボックスから出てみんなでプリクラを撮りに行った
その時、あいつは僕の隣にいた
死にそうなくらいにドキドキした、笑顔を作るのに苦労した
そのあとは一言も言葉を交わさず解散、バイバイと手を振ると、顔をうずくめて恥ずかしそうにあいつは手を降った
その姿に、また心を奪われた
たった1日で、驚くほど好きになってしまっていた
:12/06/25 12:32
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#757 [水雄]
続き
その日の夜、僕のブログのBBSに書き込みがあった、あいつからだった
『今日は本当にありがとうございました!またみんなで遊びましょうね』と書いてあった
それからBBSでのやりとりが続いた、200件ぐらいしか書き込みがなかったが、3日後には1000近くまで行っていた
やがて普通にメールをするようになり、1月12日に僕達は二人きりで会うことになった
:12/06/25 12:38
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#758 [水雄]
そして迎えた1月12日、朝目が覚めた瞬間から心臓がスゴいことになっていた
死にそうな位に緊張していた
学校の授業も頭には入らなかった
そして集合時間10分前、約束していた場所に着いた
しばらく待っていると、向こうから髪の長い女の子が歩いてきた、あいつだった
僕「あ、どうも」
「こんにちは…」
スタートはかなり不安だったが、案外あっさり打ち解けていった
その日はいろんな事を話した
好きな動物、好きな食べ物、好きな芸能人
意外にも一致しているものは多かった
あいつはどんどん僕に質問してきた、そして不安そうに『あの・・・水雄さん彼女はいますか?』と聞いてきた
『いませんよ、っていうか彼女できたことないです(笑)』
引かれるんじゃないかと思ったが、事実だった
:12/06/25 12:45
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#759 [水雄]
そう言うとあいつは『え!?本当ですか!?意外です!』と答えた
正直心臓バクバクだったが、笑って誤魔化した
そのあとは本屋さんに行ったり一緒に服を見たりしていた、普通にデートしているみたいだった
辺りも暗くなり、夕食を食べに行った
美味しいオムライスを出す、可愛らしい店だった
するとあいつがこう言った
『ここの屋上から見える夜景、とっても綺麗なんですよ!食べ終わったら見に行きましょうよ!』
そういうのは普通僕が切り出す話じゃないかな・・・とか考えながら僕は
『じゃあ、食べ終わったら見に行きましょうか』と呟いた
:12/06/25 12:46
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#760 [水雄]
屋上に登ってみると、そこには本当に綺麗な夜景が広がっていた
見たことにもない風景に、口をバカみたいに開いて感動している僕にあいつは『ね?言ったとおりでしょ?』と笑顔で言い放った
あいつは落下防止用の柵に手をかけ、夜景の美しさに改めて感動しているようだった
その後ろ姿があまりにも愛しくなって、どうしようもなくて
気がつけば僕はあいつを後ろから抱き締めていた、その瞬間あいつの肩が少し揺れた
そしてそのまま気持ちを打ち明けていた、好きだと言った
今まで散々フラれてきた僕だ、期待はしてなかった
ただ、気持ちは伝えたかった
しかし答えはOKだった、意味がわからなかった
僕はその日、初めてキスをした
:12/06/25 13:30
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#761 [水雄]
そのまま屋上で話をした
その時、意外な事実を知った
カラオケに行ったあの日、なぜ顔を合わせてくれなかったのかを教えてくれた
『実は私、一目惚れしてしまってたんです、恥ずかしくって顔見れなくって・・・』
正直、本当に意味がわからなかった
女の子に告白された事も無いし、一目惚れなんかされたことも無い
ましてや女の子と話をしたことすら、数えられるほどしかない
でも嬉しかった、そんなことを言ってくれる人がいるなんて思ってもいなかった
何より、お互い一目惚れだったという奇跡が、薄っぺらく聞こえるかも知れないが運命だと思った
その日はもっともっと話をしたかったが、時間も遅かったので、グッと堪えて家に帰らせた
バス停まででいいと言われ、そこまで見送った
今度はあいつが先にバイバイと手を振った
以前とは大違いの、満点の笑顔だった
:12/06/25 13:38
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#762 [水雄]
それから1週間と少し経った頃、僕は学校の修学旅行に参加し、北海道へと旅立った
もちろん、その修学旅行の間もずっとメールをしてた
北海道らしい風景を見つける度に写真を撮り、あいつに送った
本題のスノーボードよりも、あいつとのメールの方が何倍も楽しかった
同じ部屋の友人達に茶化されながらも、あいつとの初めて電話をした
恥ずかしくって、三分ほどですぐ切ってしまった
修学旅行3日目、あいつからこんなメールが届いた
『水雄さん、明日帰ってくるんですよね?疲れてるとは思いますが、明後日会えませんか?』といった内容だった
:12/06/25 16:19
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