私立織愛学園＊８０

[学園二階/廊下]

→深町さん

えっ。……あ、ありがとう。

(手伝うと言ってくれた相手に一瞬驚き声を漏らすものの素直に嬉しく表情を柔くさせお礼を言い自分も相手とは逆の方を掴み持ち上げ)

　
[学園二階/廊下]

常盤さん

常盤さん、非力なの？
(体を横にずらして段ボールの脇から相手を見れば失礼なことを真顔で尋ねて)

[学園二階/廊下]

→深町さん

ひりき……、

(頭が悪いため相手の言った単語の意味が分からず確かめるようぼそっと口に出した後なんとなくの意味を推測すれば"うん"と頷き、続いて深町側のダンボール箱の方が高く持ち上がっていることに気付けば自分がとても情けなくなり)

だって俺、女の子より力ないみたい。←

　
[学園二階/廊下]

常盤さん

あっ、ちょ、あたしが怪力みたいじゃん！
もっと頑張ってよ！←
(相手の言葉に自分も段ボールの傾きに注目すれば文句を言いつつ少し段ボールを下げて)

[学園二階/職員室前]

→深町さん

…ごっ、ごめん！……

(言ってはいけないことを言ってしまったかと思い急いで謝るがこれ以上力が入らずそのままの高さで持ち上げ運んでいき、職員室までくればさすがにこの時間では閉まっていたためドア付近で荷物を下ろして)

もう閉まってるみたいだからここまでで大丈夫だよ、…えっと、ありがとうね。

　
[学園二階/職員室前]

常盤さん

いいえー…って、閉まってる！？
鍵どうすっかなぁ
(片手を軽くあげて笑いかけたあと職員室がしまっているという事実を知りカーディガンのポケットに手を入れ中に入っている音楽室の鍵を触りながら眉を下げて)

[学園二階/廊下]

→深町さん

あー…明日の朝とかでいいんじゃない？どこの鍵？

(鍵をどうするか困る相手に性格上ものすぐ適当に他人事のように返し癖なのか遠慮気味であるもののじじっと相手の顔を見ながら尋ねて)

　
[学園二階/職員室前]

常盤さん

職員たるもの、そんな適当なこと言っちゃあいけません！
(相手の言葉を聞けば年上相手なのにも関わらず気合いを入れとりあえず鍵をポケットから出してみて)

音楽室でーす

[学園二階/廊下]

→深町さん

…ごっ……でも、俺職員じゃないもん。←

(渇を入れられびくっとし思わず謝ろうとするが自分の中では用務員は職員に入っとおらず大人気なく軽く拗ねた表情を作り、次に音楽室の鍵だと聞けばそういえば見たことある顔だなあと思い)

あっ、吹奏楽部の…。

　
[学園二階/職員室]

常盤さん

えー？用務員って職員じゃないの？
(否定する相手をきょとんとした表情で見たあと、自分が所属する部活の名前を出されて嬉しそうに笑い)

よく知ってんねー
部長の深町秋恵です