私立織愛学園＊７９

ｰ寮/四階廊下ｰ

雛ちゃん

あ、俺の事馬鹿にしてるでしょ？…もう、

(一瞬だけ唇を尖らしムッとするも相手の笑みを見ると仕方がないとばかりに表情を緩め、首元に腕が回ってくると背丈を合わせるように腰を折り)

雛ちゃんが目に入れば平常心が保てない程俺の心臓いつもバクバク鳴ってんだけど、届いてないのかな？

<寮/四階廊下>
風夏

んふふ、そんな事ないよ？
怒るから言わないけど
(口を押さえニコニコ笑みを浮かべながら相手に目を向ければ首を横に振り)

ほんと？
……くっついたら分かると思うよ？
(両手を広げて上目遣いに甘えを口にしてみて)

ｰ寮/四階廊下ｰ

雛ちゃん

へぇ～…ま、もういいけど、

(意味有りな発言にじとりと見つめるも諦めたのか一つ息を吐き、広げられた腕を２、３度見やると参ったように頭をガシガシと掻き恥ずかしそうに近寄って行き)

……ん、ちゃんと聴こえる？

<寮/四階廊下>
風夏

ふふっ、聞こえる。
………私も…ドキドキしてんだからね…？

(相手の胸に耳を押しあて、ぎゅっと背中に腕を回し抱きつけば心地よさそうに笑みを浮かべて)

………あー…、離れたくないな

ｰ寮/四階廊下ｰ

雛ちゃん

…………………ひ、雛さん、俺も離したくないんだけど此処は、ほら、廊下だ、し

(最初は抱きしめ返していたものの今の状況を把握するとバッと顔を赤くし両手で隠せば吃りながらもそう伝え、どうすれば良いのか分からず両手をさ迷わせつつも恐る恐る抱きしめたりと同じことを何度か繰り返し)

<寮/四階廊下>
風夏

……………あ！
あ…ぁ…、そうだったね

あ、ん…ごめん
(すりすりと擦り寄り、抱き合うの心地よさに浸っていたが、相手の狼狽える様に気付けば眉尻を下げゆっくり腕を離し後退して)

……………つい夢中に…//

ｰ寮/四階廊下ｰ

雛ちゃん

あ、いや別に。うん、ハイ

(自分で言い出した癖に離れていった感触に僅かに寂しそうにするもハッと我に返れば"俺こそ夢中になってた"と紅い顔でそっぽを向きつつ伝え)

でも久し振りに雛ちゃんの顔見れて嬉しかった

<寮/四階廊下>
風夏

………風夏…
(赤い顔を背け呟く相手に胸がきゅんとなり眉尻を下げて照れくさそうに微笑み、胸を押さえて)

私も……会えて嬉しい。
……ね、ね、こんなとこで…恥ずかしいのは…………承知なんだけど……その…
(もじもじとゆっくり俯き、言うか言わまいかと口籠もり)

ｰ寮/四階廊下ｰ

雛ちゃん

…………ん、どうしたの？

(良しと何度か自分の顔をパチンと叩いて平常心平常心と心掛けながらそっぽを向いてた顔を戻せば相手の言動に首を傾げてみせ)

<寮/四階廊下>
風夏

…………あの…ね？

ここでキスしてっ！

(ぐっとこぶしを握り決意を固めたあと赤面しつつも思いの丈を力一杯声にしてしまい、じっと相手の顔を見つめたあと顔を両手で隠してまた俯き)

恥ずかしっ//←