私立織愛学園＊７９

<談話室>

ふう…、…ふう
(部屋着の白いワンピース姿でソファーの上に体育座りをしていれば、眠気が襲っているのか軽く息を漏らしながら眠そうな目で頭をかくかくさせ)

【あげたいん】

ｰ→談話室ｰ

佐伯ちゃん

………………？

(風呂上がりなのか頭にタオルを被ったまま談話室に訪れると先に居た女子をなんでこんな時間にと目をパチパチさせ確認すれば取り合えず声を掛けてみることにし近寄り)

お嬢さん、風邪引きますよー

【へい、絡ませ！】

<談話室>

風夏くん

………はっ！

(眠る寸前に声をかけられ人が入ってきたのにも気付かずびっくりして小さく声をあげれば、少し恥ずかしそうに振り返り相手を見て)

ごめんなさい、うとうとしてしまって…

ｰ談話室ｰ

佐伯ちゃん

眠かったら部屋で寝ないと、と思って

(ガシガシとタオルで頭を拭きながらそう伝えると"勝手に声かけてごめんね"と付け足し、ふぅと一息ついて首にタオルを掛けると近くの椅子に腰を落とし)

<談話室>

風夏くん

…わざわざありがとうございます

(目をぱちぱちさせ相手を見ると小さく微笑み御礼を言い、立ち上がるがやっぱりまた座り落ち着かない様子でもぞもぞしたあと控え目に相手を見て)

あの…お名前は？

ｰ談話室ｰ

佐伯ちゃん

どーいたしまして

(礼の言葉にふと顔を上げ相手と目を合わせると口許を緩めながら言葉を返し、名前を問われると"あ、初対面だった"と呟いたあとゆっくり自己紹介をし始め)

俺は２年の風夏将吾。んーと、お嬢さんも自己紹介よろしくしても良ーい？

<談話室>

風夏くん

あ、あ…ごめんなさいっ
1年生の佐伯ちえこです…

(相手の小さく漏らした言葉に反応すると初めましての自己紹介をしていなかったのに聞いたことに申し訳なさそうにして、あたふたしながら控え目に笑顔を見せ)

…よ、よろしくお願いします

ｰ談話室ｰ

佐伯ちゃん

こちらこそよろしくしてくださると嬉しいわ

(わざとらしい口振りでよろしくと伝えると相手のあたふたっぷりに思わず小さく吹き出してしまい落ち着かせようと"別にとって食べたりしないからリラックスリラックス、ね？"と首を傾げてみせ)

<談話室>

風夏くん

すみません、口下手で…

(相手の言葉に照れ笑いしながら軽く頬をかき言うと、ちらっと目線を向けじーっと観察したあと立ち上がり柔らかい笑みを見せながら歩きだし)

リラックス、リラックス…

[寮一階／玄関]

……えぇ？僕も行くんですか、これ。

(外から帰り下履きを脱ぐ際名前を呼ばれ顔を上げれば自分を探していたという年輩の教師が目に入り挨拶を交わした次に夏合宿について書かれたプリントを渡されるとスリッパに足を通しながら字を目で追い)

【あげたい！】