私立織愛学園☆70

<寮屋上>

千尋

…移せばって駄目で……っ。
(困ったように眉を下げ呟いていると半ば強引にｷｽされ、いつもの様に引くと思っていたらしく相手の行動に驚き少し視線を落とし)

……駄目でしょ、移したら。

【寮/屋上】

≫玲奈

…………、…
(相手の困った様子には我関せずで暫くしてから顔を離すと何事もなかったかのように漸く身体を解放し、軽くだが叱られれば冗談で応じるものの最後には心配らしく指摘をして)

俺に移ったらその分休めるし玲奈が看病してくれるから良いの。…でも風邪って本当に？しんどいなら大人しくしてないと。

<寮屋上>

千尋

……、
…もちろん看病はするけどね。
大丈夫、大したことはないから。
(今になって恥ずかしくなってきたらしく背を向け相手から顔を反らして答え)

【寮/屋上】

≫玲奈

…はは、君に看病して貰ったら直ぐに治りそうな気がするな。

(背を向けられては本来ならば何かしら傷付くのだろうが照れ隠しなのだと解釈すると笑い声で誤魔化し、体調についての話しに耳を傾け)

…雨に打たれた所為じゃないの、くれぐれもこじらせたりしないようにね。

<寮屋上>

千尋

…もう、笑い事じゃないでしょ。
私は千尋が風邪引いちゃったら嫌だからね。
(顔だけ相手の方へ向けると困ったように眉を下げため息をつき膝を抱え)

…ん、ありがとう。

【寮/屋上】

≫玲奈

看病については半分冗談だったから、少し驚いて。…ま、こう見えて風邪は引きにくい体質だから大丈夫だよ。

(注意のような台詞には身を案じる事も含まれていた為やや嬉しそうに表情を綻ばせながら心配するなと言う風に伝え、次の言葉には相槌を打って携帯で時刻を確認し)

どういたしまして。…中入る？もう日付変わってるし。

<寮屋上>

千尋

それなら良いけど…。

もうそんな時間？
疲れてるのにごめんね。
寒くなってきたしそうしよっか。
(安堵のため息をつくと時刻を聞き意外そうに首を傾げ、同意をすると立ち上がり)

【寮/屋上→】

≫玲奈

…やっぱ丈夫そうには見えない？←

俺の事は良いよ、さっきまで寝てたからもう大分疲れも取れたし。…部屋まで送ってく。

(相手の様子を見た後に何か間違って捉えたらしく笑みを浮かべながら突拍子なく問い掛け、相手に続いて立ち上がると携帯を閉じてポケットにしまい出口に向かって歩き始め)

<寮屋上→>

千尋

うん、見えない←

……、…ありがとう。
(悪びれもなく即答すると送っていくという言葉に対し帰っちゃうのかと内心思い微かに寂しそうに眉を下げ)

【→寮/四階階段】

≫玲奈

よく言われるんだよな、それ。まあガタイ良いとは言えないけど…。

(思いの外即答されてしまえば軽く驚くが肉付きの悪い腕などを眺めた後ふとそちらに視線を送り、寂しそうな雰囲気に秘かに口角を上げれば階段を下りつつ)

……もう眠い？眠くないなら少しお邪魔しよっかな。