人間と妖怪が暮らす町、朝川町（オリジナル）９

[翔太くん宅]
誠

翔汰くんと誠、ごっつい仲ええんやな。
(先程の翔汰の会話を聞いていて思ったのかにんまりと笑みを浮かべてそう言えば、次の相手の言葉にはきょとんと目を丸くさせて)

いや、別にどんな呼び方でもええよ。
誠くんのお好きなように。
(くすりと笑えば紅茶を一口飲み、ふぅ…と一息ついて)

〈自宅〉

光

え？翔汰なんか言ってた？
（あからさまに嫌そうな表情をすれば眉間に皺を寄せて訪ね）

じゃあ、光だな
（ニッと意地悪そうな笑みを浮かべながらいい）

[翔太くん宅]
誠

ちゃうちゃう
翔汰くんと誠の会話聞いとったら、なんかそう思ったんよ
(あからさまに眉間にしわを寄せる相手に苦笑を浮かべればそう答え、くすりと笑みを零し)

…おん。
(相手の笑みを見て少し顔を逸らせば、ほんのり頬を赤らめて)

〈自宅〉

光

そうかな？でも…ありがとね
（ニッコリ笑いかければ立ち上がって紅茶を入れ）

ん？……どうかした？
（振り向き不思議そうに尋ねれば"クッキーいる？"と続け）

[翔太くん宅]
誠

いやいや
別に礼を言われるようなことなんかしてへんし
(へらへらと笑い手を横に振れば、立ち上がった相手を視線で追いかけ)

ん？いや、何でもあらへん！
(どうしたのかと尋ねられれば慌てて笑みを浮かべ"クッキーください"と続けて)

〈自宅〉

光

ううん。アイツあんなんだから
（ニッコリ笑うもすぐに思い出したように苦笑し）

そう。はい、クッキー
（不思議そうに言うもクッキーを持って目の前に置いて座り）

そーいえば…どうして家に？
（いま気づいたように尋ねれば"なんかあった？"といい）

[翔太くん宅]
誠

翔汰くんは、学校でもええ子ですよ。
(相手の言葉に小さく笑みを浮かべれば差し出されたクッキーと相手を交互に見て"おおきに"と呟き一つ手にとって、次の質問にはそういえば…といった様に手をポンと叩き)

遅くなったから翔汰くんを家まで送ったげたんよ。
ほんならお礼に家上がってけって……
(苦笑を浮かべながらそう答えれば、"なんやすんません"と謝罪の言葉を並べて)

〈自宅〉

光

え？サボってるみたいだけどね
（意外そうな表情をすれば目を見開くも相手の前に腰掛け）

あっ、そうだったんだ。こちらこそすいません
（理由がわかれば軽く頭を下げ"じゃあ…今度なんかお礼させて"と頼み）

[翔太くん宅]
誠

せやけど、人望は厚いで？
(意外そうな顔をする相手に可笑しそうにくすくすと笑えば、美味しかったのかまたクッキーへと手を伸ばし)

いやいや、謝らなアカンのはうちのほうや。
ホンマにすいません。
(申し訳なさそうに頭を下げるも、次の言葉に驚いたのかバッと顔を上げれば"お、お礼なんかいらんよ"と慌てて返事をかえして)

〈自宅〉

光

へー。意外だね
（言葉とは裏腹に嬉しそうな笑みを口元に浮かべればふっと笑い）

気にしないでって
（慌てたように言いながらも"だって…ね"と曖昧に誤魔化し）